代表取締役
津金澤 寛 様
テレビでんわシステムで定期巡回・随時対応サービスをより効率的に提供。

千葉県君津市

株式会社オールプロジェクト様

http://allkaigo.com/

事業所名
定期巡回・随時対応型訪問介護看護事業所つばさ
所在地
千葉県君津市人見3-6-19
事業開始
2016年12月

定期巡回サービスをはじめた理由はなんですか。

日本における対人援助の本質は、自宅での生活をいかに延長させることができるかに尽きると考えていて、現状の最善の選択肢が「定期巡回・随時対応サービス」でした。もちろん「居場所、死に場所としての自宅」だけでは不十分で、「クライエント(利用者やその家族等)の要望に適切なタイミングで応える時間、当事者が、その気になるまで待つ時間」と「クライエントの立場で共感的理解をしながら寄り添う人」の3つが揃ってこその在宅介護だと考えています。
定期巡回・随時対応サービスは、場所の問題を解決し、職員の人材育成が適切になされれば、現状にして最善の対人援助サービスだと思います。

一方、経営的観点から考えると、定期巡回・随時対応サービスは介護事業の「持病」といわれる3つの根本的リスクを解消できます。
1つ目のリスクとして、介護報酬の1人あたり単価と施設利用定員を厳守しながら定期昇給を続けていくのは仕組みとして不可能に近いこと。
2つ目のリスクとして、地域によっては高齢者数が減少傾向に転じる地域が出始めるなか、多額の設備投資が必要な箱物事業所を開設し、減価償却に合わせて融資の返済を10年、20年と続けていくことは、その返済計画の段階で既に破綻すること。
そして3つ目のリスクは、厳格な人員配置基準を守り続ける為の、人的資源が日本の労働市場において絶対的に枯渇していることです。
定期巡回・随時対応サービスは、この3つのリスクを回避できる唯一の介護事業だと考えています。

スマケアを導入した理由は何ですか

平時は当然ながら、緊急時においても、通報回線を含めたシステム全体が絶対に止まらないこと、これがスマケア選択の最大の理由です。

何があっても止まらないという安定感は、クライエントの安全と、我々事業者への信頼に直結しています。

そういう意味で他社システムと比較し、抜群の安定感のあるシステムとしてスマケアを導入しました。
例えば、スマケアのコールセンターでは24時間以上の非常用自家発電源を持っていて、仮に大規模な電気障害が発生して、当事業所に壊滅的な被害が起きても、スマケアが全体のシステムとしてリカバリーができることはとても頼もしく、他にかえがたい存在感です。

テレビ電話を導入した理由は何ですか。

ICT機器の介護現場導入は当然の流れで、今回の改正(令和3年度)でも「介護人材の確保・介護現場の革新」の中で、「テクノロジーの活用や人員基準・運営基準の緩和を通じた業務効率化・業務負担軽減の推進」と明記されています。
今改正では、介護老人福祉施設、地域密着型介護老人福祉施設、短期入所生活介護などが対象になっていますが、これは近い将来、在宅介護においても普及すると考えられます。
例えば感染症蔓延や大雪、台風等の自然災害下こそ、利用者の安否確認や心のケアは欠かせません。
 とはいえ、社会に何らかの被害が生じていれば介護職の人員も通常時のようにはいきません。
その時に、1日5回の訪問予定の内の、何回かをテレビ電話での対応に切り替えることで、非常緊急時であっても援助サービスを低下させずに、限られた人材でより多くのクライエントの安全と安心を守ることができます。
このテレビ電話は携帯電話などの無線回線を使用していることから、有線回線を持っていない家庭でも導入が簡単であり、有線電話よりも災害に強いことから、今後、訪問系サービス分野のBCP(事業継続計画)には、数多くの事例として明記されると考えています。

具体的にどんな活用をされていますか?

実際にあった話として、固定電話の電話回線が玄関にあり、利用者の居室まで離れていた利用者宅にテレビ電話を設置しました。居室からコール機のある玄関が遠く、会話もままならなったのですが、テレビ電話をベッドサイドに設置したことでスムーズにやり取りできるようになりました。

また、安否確認にも活用していて、ヘルパーが訪問せずに、テレビ電話の画面越しに利用者と会話して、その日の体調や様子をうかがうこともあります。

定期巡回・随時対応サービスは、退院後にすぐに利用をはじめる利用者もおり、急にサービスが決まることも多いので、固定電話の有無に左右されないテレビ電話は、1事業所にいくつかあると便利だと思います。

テレビ電話を導入して良かった点はありますか?

導入して良かったことはいくつかあります。
 1点目は、テレビ電話を通じて利用者の様子を映像で確認できることです。利用者からもヘルパーの姿が見えると好評です。テレビ電話を活用して、利用者とヘルパーの距離感が近付いたように思います。
 2点目は、テレビ電話は通信SIMが内蔵されているので、固定電話の有無や、場所を気にせずに設置できることです。これまでのコール機は、電話回線につなげる必要があったので、実質的に設置できる場所に制限がありました。テレビ電話は場所を選ばずに設置でき、固定電話のない利用者宅でも使用できるので重宝しています。
 3点目は、テレビ電話から利用者に通話した際、一定時間が経つと自動的に利用者宅の映像が表示されることです。電話等の場合、利用者が電話に出ないと、不測の事態を想定して利用者宅に随時訪問していましたが、テレビ電話は利用者が電話に出なくても、一定時間後に映像が表示されるので、不在なのか、転倒していないか等、利用者の様子をある程度把握できて便利です。

テレビ電話の設置にあたって気を付けていること

テレビ電話を設置するにあたって、利用者がIT機器の操作を拒否しないか不安に思っていましたが、スマートフォンの普及が大分進み、高齢者でもそれらの機器に触れる機会が多くなったためか、タブレット型のテレビ電話を操作することにあまり抵抗は感じていないようです。
 利用者と同居している家族の方が、ヘルパーに自室が見られることが嫌で、カメラを付箋等でふさぐケースもあります。その際は、家族のプライバシーも尊重して、臨機応変にその場で対応しています。

今後の展望はありますか?

利用者に必要なサービスを必要なタイミングで提供していきたいです。
そのためにはITを上手く活用して、マンパワーが足りないところを補っていけたらと考えています。

【利用者様とご家族からのお声】いつから定期巡回・随時対応サービスをご利用されていますか。

定期巡回・随時対応サービスが導入されたときから利用しているから、もう大分使っているね。元々は訪問介護を利用していたけれど、定期巡回・随時対応サービスをおすすめされて使い始めたんだ。

【利用者様とご家族からのお声】定期巡回・随時対応サービスを利用されて、何か感想はありますか。

1日に何回も来てくれるし、困ったときは通報できて、すぐに訪問してくれて、本当に有難いね。定期巡回・随時対応サービスを使いながら、週2回デイサービスにも通っているよ。身体は不自由だけど、友達と過ごすのが楽しみだね。

【利用者様とご家族からのお声】テレビ電話を利用されて便利になったことはありますか。

普段はベッドで過ごしているけれど、コール機が居室から離れていて会話がしづらかったんだ。テレビ電話がきて、枕のすぐ横に置いてくれたから、話しやすくなったよ。寂しい時にボタン1つで事業所とつながって、毎日来てきてくれるヘルパーさんと顔をみて話ができるから安心するね。

【利用者様とご家族からのお声】今後どのように暮らしていきたいですか。

できるだけ今の生活を続けていきたいね。毎朝ヘルパーさんがやってきて、「おはよう!」って気持ちよく挨拶してくれるんだけど、元気をもらえるし嬉しいよ。今の事業所に支えてもらって、みんなが周りにいてくれて、わたしは幸せだなあ。