こんにちは!
定期巡回・随時対応サービスの業務支援システム「スマケア」です。
利用者様のご自宅に直接訪問し、短時間の定期巡回やいざという時の随時訪問によって、要介護者とご家族の在宅生活を24時間体制で支える「定期巡回・随時対応型訪問介護看護」。
地域包括ケアシステムの要として期待される一方、訪問介護の現場には独特の難しさがあります。
それは、「どうしても密室での1対1対応が多くなり、トラブルが発生しても周囲の目が行き届きにくい」という点です。
「利用者様の強いこだわりに対応しきれず、毎回激しく叱責される」
「ご家族から、契約範囲を超えた無理な家事や私用を当然のように要求される」
「スタッフ個人に対する行き過ぎた言動や暴言があり、現場のスタッフが精神的に参ってしまっている」
こうした現場の悩みに対し、「介護の仕事だから……」「利用者様やご家族のことだから……」と、スタッフ個人や現場の我慢に頼ってきた事業所も少なくないかもしれません。
しかし、その常識が大きく変わろうとしています。
厚生労働省の発表により、2026年(令和8年)10月1日から、すべての事業主にカスタマーハラスメント(カスハラ)対策を講じることが法的義務となることが決定しました。
つまり、理不尽な対応から大切なスタッフを守るための仕組みづくりは、事業所にとって「できればやっておきたいこと」ではなく、「必ずやらなければならない法的義務」になったのです。
本記事では、厚労省のリーフレットをもとに制度の基本概要から、定期巡回事業所が期限までに準備すべき4つのステップ、正当なクレームとの見極めポイント、そして現場の強い味方となる記録の活用法までを詳しく解説します。
スタッフが安心して長く働ける環境をつくる第一歩として、ぜひ参考にしてください。
【目次】
1. 2026年10月から何が変わる?法律で決まった「カスハラ対策義務化」の概要2. 令和8年10月1日までに事業主が講じるべき具体的な義務3. 定期巡回・随時対応事業者が期限までに実施すべき4つの対応ステップ4. 介護事業所がカスハラ対策を進めるうえでの注意点5. 定期巡回の記録が武器に!スマケアがカスハラ対策・スタッフ保護に役立つ理由
6. おわりに
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1. 2026年10月から何が変わる?法律で決まった「カスハラ対策義務化」の概要
まずは、今回の法改正によって何が変わるのか、制度の全体像と背景を整理しておきましょう。
今回の改正では、「労働施策総合推進法」や「男女雇用機会均等法」などの法律が整備され、これまで企業ごとの努力目標にとどまりがちだったカスタマーハラスメント(カスハラ)防止策が、すべての事業主に対して義務化されます。
◆介護現場における「カスハラ」の定義とは?
厚生労働省の指針において、カスタマーハラスメントは以下のように定義されています。
| 顧客等からの言動であって、社会通念上許容される範囲を超えたものにより、働く方の就業環境が害されること |
介護サービスに当てはめると、「顧客等」には利用者様本人だけでなく、キーパーソンとなるご家族、同居する親族、さらには近隣住民なども含まれます。
具体的には、以下のような行為がカスハラに該当します。
●要求内容が不当なもの
介護保険制度や事業所との契約内容を明らかに踏み越えた要求(例:「毎食家族分の食事も作れ」「サービス時間外に個人的な買い物を頼み込め」など)
●態度や手段が行き過ぎているもの
必要以上に大声で怒鳴り散らす、数時間にわたってスタッフを拘束して帰さない、威圧的な態度で土下座や謝罪文を強要する、個人のSNSに悪評を書き込むなど
介護現場特有の難しさとして、「認知症の病状や中核症状・BPSDに伴う不穏や暴力」と「意図的な暴言・過度な要求」の線引きがあります。
病気による症状であれば適切な介護技術や医学的アプローチが必要ですが、そうであっても「スタッフを単身で訪問させず複数対応にする」「身体的負担を減らす環境を整える」といった安全配慮は必須です。
ましてや、ご家族からの理不尽な威圧や暴言に対しては、事業所が組織として毅然と対処しなければなりません。
2. 令和8年10月1日までに事業主が講じるべき具体的な義務
令和8年10月1日の施行日以降、すべての事業主は
以下の3つの柱を中心とした体制を整えることが法律上義務付けられます。
●方針の明確化と周知・啓発「ハラスメントは許さない」「過度な要求には組織として対応しスタッフを守る」という方針を文書化し、全職員に徹底周知すること。
また利用者様やご家族にもあらかじめ理解を促すこと。
●相談体制の整備被害を受けたスタッフが一人で悩みを抱え込まず、すぐに報告・相談できる窓口や運用ルールを設けること。
●事後の迅速かつ適切な対応と再発防止トラブルが発生した際、事実関係を正確に調査・確認し、被害を受けたスタッフのメンタルケアを行うとともに、二度と同種の事案が発生しないよう組織的な対策を打つこと。
これらを怠り、スタッフのSOSを放置して離職に追い込んでしまった場合、
安全配慮義務違反として事業所側の法的責任が問われるリスクも高まります。3. 定期巡回・随時対応事業者が期限までに実施すべき4つの対応ステップ
2026年10月1日の施行に向けて、定期巡回・随時対応サービス事業所は具体的にどのような手順で準備を進めるべきでしょうか。
4つのステップに分けて解説します。
【ステップ1】事業所の方針づくりと職員・利用者様への周知
まずは、事業所としての基本方針を策定します。
「職員の人権と安全を守るため、ハラスメント行為には組織として対応する」という姿勢を社内規程やハラスメント防止方針マニュアルとして明文化しましょう。
さらに重要なのが、
契約時の事前周知です。
重要事項説明書や契約書の別添資料などに「カスタマーハラスメント防止に関するお願い」を盛り込み、「暴言や過度な要求があった場合、サービスの提供を一時中断・契約解除することがある」旨を記載しておくことで、トラブルの強力な抑止力になります。
【ステップ2】相談窓口の設置と報告体制の整備
スタッフが現場で暴言を受けたり不当な要求を突きつけられたりした際、すぐに連絡できる相談窓口(担当者)を定めます。
定期巡回・随時対応サービスでは、オペレーター(随時対応スタッフ)や管理者がその役割を果たすことが一般的です。
「こんなことで相談していいのかな」とスタッフが躊躇しないよう、
「違和感を覚えたらすぐに報告してよい」という雰囲気を組織全体で作っておくことが重要です。
【ステップ3】現場向け対応マニュアルの策定と研修の実施
訪問先で実際にトラブルに直面した際、スタッフがどう動くべきかの
「行動基準」をマニュアル化します。
「暴言や身体的暴力の危険を感じたら、その場で謝罪し続けず『安全確保のため一度退室し、管理者に確認します』と伝えて退去する」
「契約外の作業を強く要求されたら『事業所の方針で個人判断はできません』とお断りし、オペレーターに引き継ぐ」
このような具体的なセリフや行動手順を定めておき、
ロールプレイング研修などを通じてスタッフ全員が身につけておけるようにしましょう。【ステップ4】被害を受けたスタッフのケアと組織的な再発防止
万が一トラブルが発生してしまった場合は、
該当スタッフの心のケアを最優先に行います。
必要に応じて訪問担当から外す、複数名訪問へ切り替える、カウンセリングを受けられる体制を整えるなどの対応が必要です。
同時に、
発生した事案を管理会議などで共有し、「なぜ防げなかったのか」「次回からどう初期対応すべきか」を分析してマニュアルをアップデートしていきます。4. 介護事業所がカスハラ対策を進めるうえでの注意点
カスハラ対策を進める際、現場の管理者が陥りがちな2つの注意点があります。
1. 正当な「改善要望」と「カスハラ」を混同しない
ご利用者様やご家族からの厳しい意見の中には、「訪問予定時間を過ぎても連絡がなかった」「指定した介助方法が守られていなかった」など、事業所側の不手際に対する正当な改善要望も含まれています。
ご家族が感情的になっているからといって、すべてを「カスハラ」と決めつけて突っぱねてしまうと、事業所の信頼を損ねることになりかねません。
発言の口調だけでなく、「要求されている内容自体が妥当かどうか」を客観的に切り分ける冷静さが求められます。
2. 「言った・言わない」の水掛け論を防ぐ仕組みを作る
クレームトラブルの多くは、「約束したはずだ」「そんな説明は受けていない」「前回来たスタッフはやってくれた」といった認識のズレから発展します。
客観的な事実が分からない状態では、事業所としても「ご利用者様の言い分が正しいのか、スタッフの報告が正しいのか」の判断がつかず、結局スタッフに我慢を強いてしまう結果になりがちです。
水掛け論を防ぎ、スタッフを堂々と守るためには、「いつ・誰が・どんな対応をしたか」という客観的な事実記録が絶対に欠かせません。
5. 定期巡回の記録が武器に!スマケアがカスハラ対策・スタッフ保護に役立つ理由
カスハラから現場のスタッフを守り、組織として適切に対処するための最大の武器となるのが、「客観的で正確なデータ(訪問・対応の記録)」です。
定期巡回・随時対応サービス専用の業務支援システム「スマケア」は、日々の業務効率化だけでなく、事業所のハラスメント対策やリスクマネジメントにおいて絶大な効果を発揮します。
◆訪問・滞在記録の「数値化」が事実関係を証明する
ご家族から「スタッフが来るのが遅い」「入ってもすぐに帰ってしまう」といった理不尽なクレームが入った場合でも、スマケアならスマートフォンやタブレットを通じて「何時何分に入室し、何時何分に退室したか」が正確なデータとしてリアルタイムに残ります。
感覚的な主張に対し、「○月○日は○時○分から○分間滞在し、規定通りの介助を行っております」と客観的なデータを示して説明できるため、不当な要求や言いがかりに対して毅然とした対応をとることができます。
◆随時対応の電話履歴・メモで異変を早期発見
定期巡回・随時対応サービスでは、随時コール(ケアコール)への対応履歴や、オペレーターと利用者様・ご家族とのやりとりを詳細に記録・蓄積できます。
「特定のキーパーソンから短時間に何度も過度な電話が入っている」「対応メモに暴言や過度な要求の兆候が見られる」といった異変を、管理者が早期に察知できます。
問題が深刻化して現場スタッフが追い詰められる前に、管理者が介入して面談を行うなど、組織的な先手先手の対応が可能になります。
単身でご利用者様宅に赴くスタッフにとっても、「自分の訪問実績や記録がバックオフィスで正確に把握されている」という実感は、大きな安心感と安全網になります。
6. おわりに
2026年(令和8年)10月1日から始まるカスタマーハラスメント対策の義務化は、決して事業所にとっての「面倒な手続きの増加」ではありません。
これまで現場のスタッフが一人で耐えざるを得なかった理不尽なトラブルから、組織として、そして法律の裏付けをもってスタッフを確実に守るための大きなチャンスです。
期限に向けた方針の策定や体制整備を進めると同時に、日々の訪問・対応実績を正しくデータとして残せるシステム環境を整えること。
これこそが、スタッフの離職を防ぎ、利用者様・ご家族とも健全な信頼関係を築ける、持続可能な事業所運営の基盤となります。
施行までに残された時間を有効に使い、できる部分から準備を進めていきましょう。
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2026年10月のカスハラ対策義務化をはじめ、定期巡回・随時対応サービスを取り巻く制度や環境は目まぐるしく変化しています。
密室化しやすい訪問現場でスタッフを確実に守りながら、事業所としての生産性やサービス品質を高めていくためには、「体制整備」と「効率的な現場運営」の双方が不可欠です。
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