スマケア営業担当ブログ vol.13

公開日時 : 2025/06/11

スマケア営業プレイングマネージャーのササノです。

先日、とある介護事業所の経営者の方から、こんなお話を伺いました。

「最近の職員は“レクリエーション”をあまり好まないんですよ。“QOLの向上”といってもピンと来ていない。“自立支援”という言葉だけが一人歩きしている感じです」

なるほど…。現場にいる方なら、きっと一度は感じたことがある感覚かもしれません。

「自立支援」という言葉は、今や制度設計のど真ん中にある目標ですし、研修や書類の中でも強調されます。
でも、「レクリエーション＝人生の彩り」や「QOL＝ちょっと幸せな瞬間」といった、目に見えない価値の部分は、なかなか伝わりづらいものです。

この話を聞いた時、ふと思い出したのが、古代エジプトで出土した石板の話です。
そこにはこんなことが書かれていたそうです。

「最近の若者は敬意がなく、年長者の教えを聞かず、礼儀もわきまえない。堕落している」

石にまで「最近の若い者は…」と彫り込んでいるあたり、これはもう人類の伝統芸とも言えるのではないでしょうか。

さらに別の資料には、神官が「最近の若者はヒエログリフ（聖刻文字）を学ぼうとしない」とぼやいていた記録も残っているとか。

当時の神官たちも「これでは神々の意志も伝わらん…」と頭を抱えていたのかもしれません。
歴史を後から知る人間からすると、ヒエログリフの読解力が落ちたエジプトの国力は低下し、ギリシャ世界に飲み込まれていくことになるので、神官の話、懸念はその通りだったといえますが、約4000年前のエジプトも、令和の日本も、大して変わっていないんですね。

こうした世代間の価値観ギャップは、「若者のやる気がない」ではなく、価値観の“翻訳”が追いついていないだけかもしれません。