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地域包括ケアシステムの要として期待が高まる「定期巡回・随時対応型訪問介護看護(以下、定期巡回)」。
しかし、いざ事業を立ち上げようとすると「開設初期は利用者が集まるか不安」「訪問介護員等の人員配置要件が厳しく、初期の赤字リスクが高い」とお悩みの事業者様も多いのではないでしょうか。
定期巡回は24時間365日の安心を提供する素晴らしいサービスである一方、特に開設初期においては「スタッフの配置基準を満たすための人件費負担」と「利用者の獲得ペース」のバランスを取ることが経営上の大きな壁となっていました。
現在、厚生労働省の審議会(社会保障審議会 介護給付費分科会)では、こうした立ち上げ期のハードルを下げるための人員配置基準の見直しや、市町村の枠を超えたサービス提供の評価について具体的な議論が進められています。
制度改定の方向性を知っておくことは、これから定期巡回への新規参入を目指す事業者様はもちろん、すでに運営中でさらなる事業拡大を目指す事業者様にとっても極めて重要です。
今回は、厚労省の審議会で出された現場の声と、最新の論点・対応案をわかりやすく解説します。
出典:厚生労働省 第269回社会保障審議会介護給付費分科会 」
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_76456.html
厚生労働省の分科会では、制度改正に向けて介護現場や関係団体から以下のような切実な意見や要望が出されています。
1-1.夜間対応型の統合に対する不安と配慮の必要性
夜間対応型訪問介護の定期巡回への統合に向けて、現場からは「統合後の受け皿整備について『未定・検討中』とする事業所が4割を超えている」といった実態が報告されました。
現在の利用者がサービスを継続できるよう丁寧な経過措置を設けることや、統合後も報酬算定要件を同等水準に保つなど配慮が必要だと強く指摘されています。
1-2. 深刻化する人手不足と夜間業務の負担
定期巡回サービスは24時間体制が強みですが、特に夜間の人員確保が極めて難しく、職員の業務負担が深刻な課題となっています。
特に夜間の通報対応(オペレーター業務)や急な駆けつけ訪問にかかる精神的・肉体的負担が大きいため、職員の働き方や勤務実態に配慮した柔軟な制度設計が求められています。
1-3. ICT・テクノロジー活用と通信インフラ整備の課題
限られた人員で24時間サービスを継続するため、夜間オペレーションの共同化や広域化、ICT・テクノロジーの活用が不可欠とされています。
一方で、高齢者世帯ではWi-Fi等の通信環境が十分でない実態もあり、端末コストへの支援だけでなく、通信環境そのものを地域インフラとして整備・支援していくべきだという議論が行われています。
分科会でのご意見を踏まえ、厚生労働省からは次の3つの論点と対応案が提示されました。
2-1. 【論点①】夜間対応型訪問介護の統合と24時間体制の維持
夜間対応型訪問介護の廃止・統合に際し、利用者が円滑に移行できるよう基本報酬に「夜間限定区分」を設けるなどの対応が取られています。
統合後も24時間オペレーション機能や必要な駆けつけ体制が維持できるよう、地域の状況に合わせた体制確保策が検討されています。
2-2. 【論点②】新規開設時の配置基準見直しと「区域外サービス」の評価
定期巡回は包括報酬体系の地域密着型サービスですが、これまで新規開設時の人員配置緩和の特例がなく、立ち上げ期の利用者が少ない時期の経営負担が課題でした。
●新規開設時の配置基準見直し
サービス基盤の整備及び安定的な事業運営を促進する観点から、地域の実情により新規開設時において利用者の確保が困難であるなど、やむを得ない状況となった場合に訪問介護員等の配置基準の見直し(緩和)について検討してはどうか、という具体的な対応策が示されました。
●区域外サービスの評価
利用者確保や中山間地域等での運営安定化のため、市町村の枠を超えて「区域外指定」を受けてサービス提供を行う事業所の評価のあり方が議論されています。
2-3. 【論点③】戸建て・集合住宅など「住まいの形態」に応じた報酬算定
サ高住などの集合住宅への集中訪問と、広域に点在する戸建て住宅への訪問では移動効率や手間に大きな差があります。
集合住宅等への過度な訪問に対する評価の適正化を行いつつ、戸建て中心の事業所や中山間地域でも安定して運営できる報酬・減算のあり方が見直されています。
制度上の基準緩和や評価の見直しが進む一方で、事業所自身も「限られた人員でいかに効率よく稼働率を上げるか」という現場の仕組みづくりに取り組む必要があります。
3-1. 少ない人員でもミスなく回せるオペレーション構築
開設初期や人員配置が緩和された時期こそ、オペレーターと訪問スタッフ間の連携をいかに無駄なく行うかが問われます。
オンコール通報の受付や緊急訪問の手配をデジタル化・標準化しておくことで、少ないスタッフ数でも安心・安全な24時間対応が可能になります。
3-2. 効率的なルート訪問とリアルタイムな情報共有
特に区域外など広範なエリアへ訪問を行う場合、移動効率の最大化が利益率を左右します。
専用システムを活用してスケジュール作成や移動ルートの最適化を行い、訪問記録をリアルタイムでケアマネジャーやご家族と共有できる環境を整えることで、開設初期から高い信頼を獲得できます。
4. 定期巡回専用システム「スマケア」が立ち上げ・運営を強力にサポート
制度改定の流れを受け止め、立ち上げ期の負担軽減と安定した事業運営を実現するためには、定期巡回に特化した専用システムの活用が不可欠です。
「スマケア」は、全国多数の定期巡回事業所で導入されている専用の業務支援システムです。
●オペレーションの標準化
受電から訪問指示、記録までをクラウドで一元管理し、経験の浅いスタッフや少人数の体制でもミスなく確実に連携できます。
●パターン化された訪問ルートのテンプレート入力
定期巡回の訪問ルートをテンプレート化して簡単に呼び出し・入力できるため、スケジューリングの手間と移動のムダを同時に削減します 。
●リアルタイムでの情報共有
訪問記録をその場でスマホ・タブレットから入力でき、日々の介護記録や各種請求業務までスムーズに連動。ケアマネジャーへの報告業務も大幅に効率化できます。
おわりに
今回の改定議論は、定期巡回サービスの普及を阻んでいた「立ち上げ初期の負担の重さ」や「利用者の確保の難しさ」を解消するための大きな後押しとなります。
制度の追い風を活かし、開設初期からスムーズで無駄のない運営を行うためにも、ICT・業務支援システム等の導入検討をはじめとした事前の準備を進めてみてはいかがでしょうか。
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